サンゴ礁とは

サンゴ礁とは

 オーストラリアグレートバリアリーフのサンゴ礁

オーストラリアグレートバリアリーフのサンゴ礁

サンゴ礁とは,サンゴなどの生物の石灰質骨格が積み重なって作る地形であり生態系です。 サンゴ礁が作った石灰岩は,地殻の一部となります。 サンゴの体内には微細な藻類が共生していて,その光合成によって宿主であるサンゴとサンゴ礁の生物を養っています。 サンゴ礁は,海洋でもっとも種の多様性が高い生態系ですが,これは高い光合成生産とサンゴ礁地形が作った住み場所の多様性によって維持されています。 また,サンゴ礁の光合成・石灰化ともに,大気の二酸化炭素を有機物・石灰岩として,生命圏と地殻に蓄積する機能をもっています。

 

このようにサンゴ礁は,サンゴという生物がサンゴ礁という地形・地質を作って,海岸・沿岸の海洋環境を自ら変え,それに応じて生物の多様性を産み出していること,地球規模の炭素循環とも関わっていることから,大気・地殻・海洋・生命圏の結節点といえます。 ですから,サンゴ礁を通して地球システムが見えてくるのです。 さらにサンゴ礁は,海岸における人間活動の集中と地球環境変動との両方によって破壊される危機にあり,人間圏とも密接に関わっています。

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